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2005年1月 稚内旅行記 その1 日本最北端の地
 〜暴風雪の宗谷岬〜

 

2005年1月29日(土) 東京から稚内へ

 

 

 羽田空港での集合時間が11時だったので、朝はかなりゆっくりゆったりであった。でも遠足なので朝はうきうきと早めに(といっても出勤の時よりは遅いのだが)起きる。予定よりも早めに出発し、スーパーで「遠足のおやつ」を買ってから電車に乗って、急行に乗っていく予定を各駅停車に変えてのんびりと行ったのだが、それでもやたらはやく羽田空港に到着。新しくできた羽田の第2ターミナルをきょろきょろしながら歩き、旅行会社の集合カウンターを見つけて「わーい」と突進していった時はまだ10時過ぎだったと思われる。係の人に「まだ早いので10時40分になったらまたここに来てください」と言われ、追い返された。”集合は11時だっつーのに、うきうきと早くきちゃったのねこの人たち”状態。
 せっかくだから新しい第2ターミナルビルを見物。食べ物屋はともかくとして、高級そうなインテリアの店まであって、ハイソな方々が店員さんと何やらもっともらしい会話してたな。「このアートはベットサイドに飾ると素敵ですよ」「そうですねえ、 映えますねえ」とかってな感じ。アートでもなんでも好きにしてくれりゃいいけど、何故、空港で?ハイソな方々は大変だな。
 さて、10時40分頃集合場所に行って、搭乗券等を受け取ったところ、「稚内空港は今雪が降っている。今のところ着陸には問題ないが、この後、天候の変化によっては新千歳空港に着陸することになるかもしれない」という説明とともに、「札幌フリープラン1泊2日の旅」の案内文をもらった。夕食は稚内市提供なので、このプランに変更になったら夕食はなし。札幌のホテルに素泊まりということになるらしい。いや、っていうか、稚内行くんだっつってんのに、札幌かよ。わーん。頼むよ、ちゃんと飛んで。
 メイトのツアーには羽田空港で使える1000円券がついていたのだが、これを使える店が限られており、その店を探すのにうろうろした。セキュリティチェックを経た後、搭乗口付近をあっちいったりこっちいったり動く歩道を駆使してようやく機内で食べる「空弁」を売っている店(かつ、券を使える店)に到達した。そこから搭乗便の搭乗口は、やたら遠かったよう。
 稚内行きの搭乗口は101番ゲートかなんかで、バスで飛行機まで行くパターン。意外に沢山の人が搭乗待ちをしていた。どうやら飛行機は無事に飛ぶらしい。(どこに着陸するか知らないけど?)
 そんなこんなで無事にANA571便11時45分発に乗る。左右3列ずつの機体。ほぼ満席だった。いったいみんな冬の稚内に何しにいくんだい?
 離陸後30分ぐらいで安定したので「空弁」を食べ始める。楽しいなあ、乗り物の中で何も考えずに弁当食べるのって。機内の飲み物サービスでりんごジュースを頼んだ。途中で「気流の悪いところを通るから揺れるぞ」という区間があったけれども、特にどうということはなく、まあ汽車にでも乗っている時の揺れぐらいだった。昨秋乗った「ゆふいんの森号」のカフェのほうがよっぽど揺れたような。とても稚内地方が吹雪いているなんて信じられないくらい順調に飛行機は稚内空港に到着。13時45分到着予定だったが、追い風にのったのか、13時20分ぐらいには着陸した。
 出口でメイトの係員が待っている。団体旅行は楽でいいなあ。同じツアー参加者は35人。冬の稚内のツアーにそんなに沢山参加者がいたのかって感じ。バスが空港の出口からちょっと離れたところに止まっていたため、吹雪の中を1分ぐらい歩いていった。やっぱり寒いぞ。

 まずバスは日本最北端の地、宗谷岬へ向かう。バスの中は暖かいが、窓の外の景色は一面の雪景色で、どこを見ても真っ白。タイツの上にハイソックスを重ねてはき、その上にジーンズをはいてきていたのだが、このバスの中でさらにもう1枚、ズボンを重ねばきした。これは 以前、雪山を登ったときに買った撥水性の高いもの。これを狭い座席でモゾモゾ穿いたので、大変だったのだが、それでもこれを着用して良かったと思う瞬間が次にやってくる。
 14時半ごろ宗谷岬に到着。バスを降りたら、これがもう、すごいよう。東の風がものすごく強くて、雪が顔にビシビシ刺さって、めちゃくちゃ痛い。顔が痛い。痛くて風の吹いてくるほうには顔を向けていられない。防寒具達が役にたっているので、体はそんなに寒さを感じないのだが、唯一皮膚をむき出しにしている「顔」の部分は全く無防備で、容赦なく雪の針が刺さってくるわけさ。

 

 
宗谷岬。左側が道路、右はオホーツク海。間宮林蔵の立像。
カメラの方向から雪の針が刺さってくるので、前を向くことができない。

画面右後方から顔面に向かって雪の針が刺さる。
オホーツク海へ飛ばされるんじゃないと思った。
 
 

 
 

 35人の団体がドドドっとこの写真スポットに群がったので、みんなでわーわーと順番もむちゃくちゃに次々写真を撮っていたが、あまりの暴風雪のため、あっという間に人々は土産物屋(夏と違って開いているところも少ない)へ逃げこんでいき、人が減ったので、また懲りずに碑に上ってみた。もうホント立っていられないぐらいの強風だった。顔が痛かった。
 土産物屋に逃げ込んだ後、しばらくの間は放心状態で、何を言われても何もわからないような感覚だった。ひゃーすごかったあ。
 宗谷岬の滞在時間は30分弱。バスは稚内市内へ向かう。途中で「左側が稚内空港です」というところを通ったのだが、真っ白で何も見えない。ガイドさん(地元の人)も「今日は飛行機が到着できるかどうか心配していた」というぐらいの吹雪だったらしい。どきどきミステリーツアーだな。15時半ごろ、稚内サンホテルに到着。チェックインして各自部屋に一旦入る。
 温泉の支度をして15時50分に再度集合。バスでノシャップ岬前を経由し稚内温泉「童夢」に向かう。いやー今回の旅の目的の1つはこの温泉だったので、無事に行かれることになって良かったよ。最北の温泉だ。この入浴料(大人600円)はツアーに含まれる。16時15分ごろ到着し、17時30分までフリータイムで各自入浴。
 → 稚内温泉「童夢」のページ
 体を洗った後、まず内湯に入ってみる。食塩泉で若干しょっぱい。そしてとてもつるつるする。車椅子での入浴補助装置のようなものがついていた。さて、さいはての露天風呂はどんな感じかと行って見たら、当たり前だが、とーっても寒い。湯船は10人も入れないぐらいの大きさしかなく、すでに5人ぐらい入っていたので、やめようかなと思ったのだが、あわてて中に引き返すと足元がすべりそうだし、とりあえず湯船の隙間に割り込むように入っていった。雪が体に当たってやたらに寒いので、半身浴などと優雅なことは言っていられず、首まですっぽり浸かった。そうすると長湯はできないので体を浮かせてみるのだが、雪の冷たさに耐え切れずこりゃ駄目だと内湯に一旦戻ったり、「いや、せっかく最果ての露天風呂だから、もう一度景色を見るぞ(って、周りは真っ白なんだが)」ともう一度露天に行ってみたり。私がうろうろしている間中、ずーっと露天風呂にいたと思われる3人組は、20代半ばに見えたのだが、湯船の周りに積もる雪を集めて無邪気にミニ雪ダルマを作っていたらしい。 私が2度目に露天風呂に行ったときにはその雪ダルマが増えていたよ。「これ、スヌーピーに似てない?」とか言って、はしゃいでいた。地元の人らしい年配の人が「この温泉は飲めないんですよ云々」とウンチクを語っていたな。
 童夢で温まって満足し、17時30分に再びバスに乗る。今度は夕食会場の「車屋源氏」へ。郷土料理であるカニ、たこしゃぶ、いくら丼もついて満足。量もちょうどいい。別料金で青りんごサワーを頼んだのだが、入浴後で喉が渇いていたこともあって、ごくごく飲んだ。加えて桃サワーも頼み、おいしいのでごくごく飲み、ただの酔っ払いと化したのであった。夕食は19時まで。
 夕食会場からホテルへはバスでほんの5分ぐらい。ホテル前に戻って解散後、近くのコンビニ(セイコーマート)へ行って、アイスだのオレンジジュースだのをゲット。雪道を歩いて(1分ぐらい)戻ったのであった。
 部屋に戻ってからは、酔っ払いが2人、だるまになってころがっていた。酔っ払っていなければ「サハリン館」に行ってみてもよかったかなあ。稚内サンホテル623号室に宿泊。洋室だった。
 → 稚内サンホテルのページ 

 

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